野生種スイカとは

野生種スイカは、南アフリカのボツワナ共和国を中心としたカラハリ砂漠原産の作物です。

野生種スイカの効果について

①血管拡張・血流促進による動脈硬化予防

②血管拡張・血流促進による冷え性・むくみ予防

③血管拡張・血流促進による運動時の能力アップと       運動後の疲労回復

④抗酸化作用による美肌効果

という効果が下記の研究結果から期待されます。

(奈良先端科学大学院大学名誉教授 故 横田明穂先生の資料より)

 

野生種スイカ、キュウリとハツカダイコンの種子を土壌水分が急速に失われることを期待して紙ポットに播種し、10万ルクスの光、気温35℃で3週間朝夕十分潅水して生育させた後に潅水停止して5日間乾燥ストレスに曝した。キュウリとハツカダイコンは完全に枯死したが、野生種スイカは元気に生き延びた。果たして野生種スイカの葉の中で何が起こり、これほどまでに野生種スイカを元気に保ったのか?

 

強光・乾燥ストレスを与えた野生種スイカの葉を抽出し、葉に含まれるアミノ酸を定量した。0, 3, 8日と強光乾燥ストレスが長引くにつれシトルリンというアミノ酸が大量に蓄積されることが判明した。シトルリンは、細胞内で高濃度に蓄積しても全く毒性はなく、猛毒酸素ヒドロキシラジカルを強力に分解する。

シトルリンが生体高分子を防御し得るのかについて、いくつかの実験を行ってみると、予想通り優れた効果が見られます。この実験はその一例で、H2O2と鉄イオンFe(II)との反応で発生するヒドロキシルラジカルがDNA鎖を切断し破壊する際に、シトルリンの添加により、DNAの破壊が顕著に抑えられます。
酸素は生物が呼吸して生きていくために不可欠なガスで、体内で水になります。その過程でいろいろな反応ステップの段階で私たちの体の中では出来てはいけない各種の活性酸素(過酸化水素やヒドロキシラジカル、スーパーオキシドなど)が作られます。地球上のほとんどの生物は酸素呼吸しますので、生きていれば必ずこれらの活性酸素が出来てきますが、有難いことに生物は一般にヒドロキシラジカル以外の活性酸素を分解する酵素を持っていますが、ヒドロキシラジカル分解酵素はありません。この図に示すように、猛毒酸素ヒドロキシラジカルができてしまうと、様々なことが起きます。
従って、シトルリンは化粧品に添加すれば皮膚の炎症を抑えますし、錠剤にして服用すれば体内の各種の活性酸素を分解できます。各種食品に加えることで食品の安定化に役立ちます。シトルリンをバイアグラ代替品として市販している企業もあります
野生種スイカの力はシトルリンだけでは全く説明できません。左の図で、5%果汁(水色)や5%葉抽出液(緑)に含まれるのと同程度の濃度のシトルリンが分解するヒドロキシラジカルはごく僅かです(赤色)。しかし果汁や葉抽出液はその赤色の10倍から20倍近い分解活性を示します。保湿効果では5%果汁は5%グリセリンよりも強い効果を持っていました。